ものごとへの対処のしかたが違う相手とうまく付き合うには


頭にのせた眼鏡を「ない、ない」と捜したり、駐車場でほかの車に乗り込もうとしたり、細かいことにこだわらない(直感)型は笑いの種になるが、日常生活ではそう笑ってばかりもいられない。
かたや森を見て、かたや木を見るといった型と(現実)型の違いが、コミュニケーションの食い違いを引き起こしている。
たいていの人間関係はまず情報を集めることからはじまるので、型と型の違いは重大だ。型と型の会話に良くみられる例を示そう。

:いま何時だ?

:遅れるぞ。

:(ちょっと驚いて)いま何時だ?

:(しつこく)そろそろいこうぜ。

:(いらいらして)おい、聞いてないのか。「いま何時だ」と聞いているんだ。

:(同じくらいいらいらして)三時半だよ。

:(腹を立てて)なんてこった。簡単な質問にちゃんと答えが返ってくるのに三度も聞き直さなくちゃならんとはね。

:(最初にちゃんと答えたと思っているので当惑して)そう目くじらだ立てるなよ。

これが型と型のコミュニケーションの典型的なずれである。
事実にこだわる 型は特定の答えを求めて特定の質問をするのだ。それにひきかえ、型はいろいろな答え方をするが、そのどれひとつとして型の求める答えではない。
型はすべての物事には関連があり、何らかの意味を持つと考える。
型は何か特定のものを求めているのでなければ、すぐそばを通ってもその存在に気付かない。
そこを型は理解しがたいと思う。 型にとっては、その何かが、現実に存在するものなら、目に入らないわけが無いというわけだ。

問題解決



型:意見の対立は事実だけが問題なのではない。


ときには、エネルギーの浪費でしかなく、問題をあいまいにする恐れがあると見えても、酌量すべき事情に目を向けるのが大事である。
何を言っても必ず反対されるなら、そのときの状況のほかに考慮すべき問題点があるかもしれない。

型:問題点にこだわれ。


意見の衝突が起こると、型は全体の状況と関連づけたがる。
それは必ずしも適切ではなく、解決の役に立たない。細かい問題をあいまいにして、解決を複雑にするだけ。
ともかく単純な争いに決着をつけてから、もっと大きな問題点に対処するほうがよいときもある。