ENFJ型:口がうまくて説得力がある
もともとやりたくなかったことを人にやる気にさせるとなると、説得力のあるENFJ型はうってつけである。

非常に信頼できるリーダーとなり、多くの人がついてくる。


状況を直感的に把握し、適切なことを、非常に気を配った言いかたで言う。これもENFJ型が天性のリーダーとして人を惹きつける理由である。

そのグループが何を求めているのか、その目標を達成させるのにどう手を貸したら良いか、直感的にわかる。

グループのリーダーシップをとる能力があるので、組織のトップまで上りつめることがよくある。

だが、最大の長所がいちばん厄介な問題を引き起こす。
つまり、ほかの人やグループと仕事をするのが非常にうまい反面、自分の考えに反対されると、落ち込み傷つくのである。

意見が衝突したり、反対されたりすると、個人的に攻撃されたと思い、相手に恨みを抱くことがよくある。

相手が有効な問題提起をするつもりだったにすぎないときでさえ、単なる見解の相違が勝ち負けの問題にエスカレートしがちである。

有力な立場にあるENFJ型がそのような行動をとると、その組織は分裂してしまう。

ENFJ型の世話をしたり気を配ったりする資質の多くが女らしいとみなされるので、このタイプの女性は得である、だが、ENFJ型の女性は、家族の中でリーダーシップをとるならよいのだが、もっと大きな組織になるとそうはいかない、その組織の、とくに男性が不快に思いかねないからだ。

そういう性格は家庭や学校では報われるのだが、女性の「分際を越える」と、一転して冷笑されてしまう。
本人としては普段とかわらないつもりなのだが、結果的には葛藤が生じる。

ENFJ型はこのように有能なリーダーなので、男性の場合は「男の中の男」と見られることが多く、女性をうっとりさせる。

男性も女性も、ENFJ型の男性にはリーダーシップと決断力でどっしり支えてくれことを期待し、その期待を裏切られることはまずない。

それにもかかわらず、口がうまく、ぺらぺら喋るので、往々にして不誠実だとか浅薄だと非難されてしまう。
そうした批判には、まさかと思い、そのあとしばしば落ち込んで自己不信に陥る。

親子関係
ENFJ型の親は、子育てを責任と楽しみを伴うものだと見なす。

子どもというのは、親の価値観にはめこんでつくりあげていくものなのだ。だから、子どもが発達するのを待っていない。

たいていのことについて、子どもは親のものの考え方がわかり、どう行動するよう期待されているかわかっている。

期待どおりの行動をすれば、おおいにほめられるが、期待に反した行動をすれば、親のほうが挫折感を抱く。
それを感じとった子どもは、親を喜ばせられなかったことで気がとがめる。

 ENFJ型の子どもは言葉を覚えるのが早く、長じても口が達者である。

「大きくなったら」演説家、説教師、アナウンサーになったらとよくいわれる。

おとなを喜ばせ、おとなからほめられたがる。
英雄崇拝で、その対象が親であろうと教師であろうと、大きな感化を受けた人を偶像視して、真似をすることがよくある。

真似をするというのは、いってみれば、もっとも真心をこめたおべっかなので、ENFJ型の子どもが教師や親のお気に入りになるのも当然である。